ピープルのライブに行ってきた。
場所は渋谷CLUB QUATTRO。
今日は、Bird Hotel リリースツアー最終日、ワンマン。
去年リリースした『Bird Hotel』を携えての5都市5公演の集大成。
今日のライブは、少なくともわたしが観てきたピープルのライブの中でも
ダントツで素晴らしいライブだったと思う。
非の打ちどころがない、そういうライブだった。
自分たちの描く世界観が完璧に表現されてたと思うし、
音源を越える楽曲の魅力がそこにはあった。
光と影があったら、影の部分に留まりそうな
そういう音楽を鳴らしているにも関わらず、
その音は瑞々しく、ストレートに心に響いてくる。
定義された音があったらその隙間を、
定義された言葉があったらその隙間を、
そういう形になっていなかった部分を教えてくれる
そういう音楽を鳴らしているにも関わらず、
その曲は生生しく、ダイレクトに心に響いてくる。
とにかく、とにかく、文句なく立派なステージだった。
音源としてミニアルバムしか出していないことが信じられないくらいに
集客力があり、堂々としたライブができて、恐ろしいバンドだと思う。
今日は、当日券が出たもののチケットはソールドアウトしていただけあって
会場はみっちり人で埋まってた。客層は全体的に若かったかも。
開演時間を少しだけ過ぎたくらいで客電が落ちてメンバーが登場。
まずは、波多野くんのポエトリーディングでスタート。
不思議な世界が声にのって響いてくる。
その声の流れを引き継いで始まったのは、『Bird Hotel』の代表曲「完璧~」。
今回のツアーのオープニングとして外せない曲。演奏は安定していて問題なし。
「ユリイカ」「見えない~」とスプリットに収録された曲が続く。
「見えない~」は、ライブで聴くとサビの部分がめちゃめちゃ迫力ある曲
なのだけど、今日も無機質な弦楽器に突然命が加わったような盛り上がりは
健在で、この曲の魅力でもある緩急が、とてもストレートに伝わってきた。
この後はMCも挟みつつ『Bird Hotel』からの曲が続いた。
いずれも音源以上の魅力が出た演奏になっていたけど、特に強調したいのは
「昏睡クラブ」。もともと、ライブで聴くと恐ろしいくらいに曲の異質さが
生きていて、今日のナンバーワンを争うくらいのかっこよさだった。
心拍数が上がる、せまり来るような迫力。これはライブでしか味わえない。
この曲のときはボーカルにかかるエフェクトが効果を発揮してて、それが
特に良いと思った。
この後は古い曲が続く。
ギターの音色と波多野くんの透きとおった声に 心をわしづかみに
されるような2曲。
この2曲を中盤に入れてきたのはおもしろいと思った。
ここで、山口くんMC。
今日のテーマは"花粉症"かな。
会場を和ませつつ煽りつつ、いつも通り会場が笑顔であふれた。
グッズについては福井くんが言及。
次の曲は「古い曲をやります」で紹介された曲だったけど、元から
予定していたものか分からない。というのは、ベースがトラブってて、
準備までに2分くらいかかるっていうやりとりの後に始まった曲だから。
「一度だけ」。
アドリブかな?
すぐにベースも入ってたから元からだったかもしれないけど。
ちょっと肩の力が抜けるほっとする ひとときだった。
次の「ブリキ~」「サイレン」ともに初期作からの選曲。
音源を完璧に再現しつつ、生音の息づかいで曲の魅力として心を乱す。
「犬猫~」「月曜日~」の、ちょっと影のある曲は、さらに拍車をかけて
その音で心を えぐっていく。
楽器の力をMAXに持っていったのは、この続きの「泥の中~」だった。
曲の途中から狂ったように鳴り出すギター。
それを支えるベースとドラムも、押され出る衝動を解放して暴れてた。
なのに楽譜上の音符が追えている器用さ。
これには会場のみんなも感銘を受けていて、この曲が終わったあとの
拍手と歓声は、ひとしきり大きかったように思う。
いや、もう、すごい。
ライブ告知メインの山口くんMCを挟んだラストパートは、疾走感あふれる
歌もので一気に駆け抜けた。生楽器の魅力が全開で、スピードも熱気も
十分すぎるパフォーマンスだった。
で、とどめが「ヨーロッパ」。
これが、、、ライブで聴いたらすごい。
まったりした始まりの曲でありながら、曲途中で構成を大幅に変えつつ
テンションも曲の行方もどんどん変化していく様子は、『Bird Hotel』の
象徴というか特徴というか、ピープルのそれというか、見事に独自の
世界が創造されていて、正直、驚いた。
この曲で締める構成は本当に素晴らしいと思った。
どこかの国に連れて行かれたようなトリップ感。
オープニングで連れて行かれた異次元の世界へ再び連れて行かれるような。
ピープルの曲は、1曲1曲がドラマチックで映画のような感覚がするのだけど、
この Bird Hotel リリースツアーとして組まれた今日のセットリストは
それ全体を通してがひとつの映画のような作品になっていたと思う。
アンコール前に波多野くんが、「言葉にならない」って言ってたその感覚は
会場みんなも感じていたのでは。
アンコールは2回。
1回目は、新曲と「Alice」。
新曲は『Bird Hotel』の雰囲気を引き継いだ印象。
ポップな1本の主旋律を各パートが変調しながら支える構成で、覚えるのが
難しそうな曲だった。
「Alice」は、実はかなり中毒になっている曲で、つまり好きな曲なので、
ここで演奏してくれてとても嬉しかった。
2回目のアンコールは「鍵盤~」。
言うことなしの安定感で、魅了。
終わってみて心と記憶に残ったこの感動は、言葉にならない。
素晴らし過ぎる。
今回のワンマンでは、ツアーの目的通りに『Bird Hotel』の凄さを見せつけ
られたなぁ、と思う。
この作品は本当にすごい曲ばかり。
それに加えて、演奏されない過去の名曲ももちろんあって、そういう部分でも
ピープルがどんどん前に進んでいることの証を感じたライブだった。
<セットリスト>
0. ポエトリーティング
1. 完璧な庭
2. ユリイカ
3. 見えない警察のための
4. レントゲン
5. 海抜0m
6. 昏睡クラブ
7. 6月の空を照らす
8. She Hates December
9. 一度だけ
10. ブリキの夜明け
11. サイレン
12. 犬猫芝居
13. 月曜日喪失
14. 泥の中の生活
15. 水面上のアリア
16. はじまりの国
17. ペーパートリップ
18. ヨーロッパ
(EC1)
19. 新曲
20. Alice
(EC2)
21. 鍵盤のない、
写真は、今回のツアーで販売していたストラップ。
キーホルダーと一緒に。